占冠の情報を発信

森の個性を活かす林業に向かって

占冠村には広葉樹がたくさんあります。

広葉樹は針葉樹に比べると、材が丈夫。とか、木目が綺麗。などと言われていて、
そんな理由で一時はインドネシアのジャングルなどから樹齢何百年の立派な広葉樹がたくさん輸入されて、
家具やドアなどとして使われてきました。

時代が変わり、今はそういった外洋材もなかなか手に入らなくなってきたようです。

そこで、広葉樹が豊富な占冠の森の出番!
となるわけですが、ここで一つ、乗り越えるべき壁があります。

広葉樹は個性豊かで一本、一本、形状が違うので、製材するのに想像以上の手間がかかるんです。

あらゆる製造現場で効率が重視される中、一本、一本の木の個性を活かしながら、
手間をかけて製材をしてくれる製材所は、世の中からどんどん減っています。
ご多分に漏れず、北海道でも広葉樹を製材してくれる場所は簡単には見付かりません。

そんな中、先日、占冠村の広葉樹たちが、道内のとある製材所に運ばれていきました。

北海道南部、厚沢部町にある鈴木木材さんです。

鈴木木材さんは広葉樹の製材を得意とする、日本全国で見ても相当に珍しい製材所です。

相当に珍しいという意味は、簡単に言えば、(大概)どんな形状の木材でも製材してくれる。という意味です。

その動機はただ一つ。
「森の恵みを有り難く頂くため」
なんです。

個性豊かな形状の広葉樹は、製材に手間がかかってしまうので、粉々のチップ状にして
パルプ原料にすることが多い中、そんな材を大事に引き取って製材することで、
その材はその後何十年、何百年と活躍出来るチャンスを得るんです。

木の皮を剥いて、製材機に乗せて、製材する。
書いてしまえば簡単ですが、形状が複雑な広葉樹の場合、
たった一本の木を製材するために針葉樹の何十倍もの手間がかかる場合があります。
でも、そんな苦労をかけて仕上がった材の木目や形状は、唯一無二の見事なものです。

なんだか人生にも通ずることの様な氣がします。

個性を活かして生きるのは簡単なことではありません。
でもそれが出来た時は、その個性はその後何十年、時には何百年と、世に生き続けることになる。

占冠村の個性豊かな広葉樹たちは、鈴木木材で世界でたった一つの材に産まれ変わって、
これを読んで下さっている皆さんのお手元にも届く日が来るかも知れません。

2017.05.12